エッセイ

横浜~歴史と社会が融合し未来に紡ぐ街

YOKOHAMAとという町の名前を聞くとまず音楽が聞こえてきます。既視感かしら?でも、なんという曲かわかりませんが、とにかく親しみがあります。街を歩くと同じように親しみを感じさせてくれます。これはなぜでしょうか?

 

多く残された西洋文化の建物のせい、ニューヨークのような立派な中華街なのか。そうなるともっとYokohamaを知りたくなります。それはあらゆる面で異国文化が現在のYokohamaを作り上げているからでしょう。これが私にとってこの街の魅力の一つです。

 

でもこの町のもっとも好きなところは、歴史的な物事をただ昔のそのまま守ることに止まらず、この過去を生かしながら未来のYokohama をはっきりとした都市計画をもとに作り出していることです。この進化、これがかっこいいと思います。やっぱり昔の沢山のファースト、いわゆる日本で最初のガス灯、ホテル、アイスクリームなどなどを受け入れたからこそ、未来の街が作れるでしょう。今も空気でそのエネルギーを伝えてくる。

 

日本料理人の目からYokohama を見ると、色々な店がバランスよく混じり合っていることがよくわかります。それほど。でも、外国の料理店が隣の日本料理店より歴史が長いかも知りませんね。色んな国の料理と角を曲がるごとに巡り会える、食生活に飽きが来ない町です。やっぱり、Yokohamaは新しさと多様性が滲みやすい魅力ある街ですね。

 

Yokohamaに関して面白い言葉を聞きつけましたので町の人に尋ねてみました。「あなたは浜っ子ですか?」「はい、そうです。3時間でなれるから」という返事が直ぐに戻ってきました。これが江戸っ子になるのに3代かかる東京との大きな違いではないでしょうか。

 

このユーモアが地元に対する愛着に繋がっているのだと思います。

David Ellis Wells

 

オレゴン大学で映画専攻し小津安二郎監督作品に出会う。1979年早稲田国際学部に入学。そして、現代アートに共通する要素が含まれている日本料理に出会い衝撃を受ける。その後、2つの料理学校と老舗料亭で修行し、プライベートシェフとなる。同時に美濃焼きを学び、窯業大学校での絵付けを担当した。